2009年11月6日金曜日

お金の街の気骨者

本日市場は雇用統計を明日に控え閑散。その中ではオフィスのテレビが通常のCNBCからスポーツチャンネルに代わっていても違和感がなかった。そしてそのESPNからは「マツイ」への賛辞ばかりが聞こえてきた。ただそれでも専門家の分析ではヤンキースは松井を放出するとの事。そんな中で3日前のNYTIMESのスポーツ面でジーターが松井への思いを語っていた。

ジーターは松井が数字以外の面で見せた人間としての姿を評価。お金だけではない「武士の世界」を持つ松井に対する尊敬の念を隠さなかった。彼は今春に一流選手がWBC(ワールドベースボールクラッシック)への参加を躊躇する中、スーパースターながら同じ30台のオズワルドやCジョーンズと共に参加、その気骨を示した。さすがはジーター。彼はニューヨークと言う「お金が主役」の街で、松井の価値が判る貴重な存在と言える。

ところで、昨日の松井の活躍を一言でいうなら、これで松井は米国における価値でイチローに一気に追いついたと言う事。無論記録的にはイチローに及ばない。だが昨日の活躍は神がかり的。たった一日だが、最高の舞台で米国人に残したインパクトはイチローに追いついたと見る。

日本人としてはイチロー松井の二人の活躍は好ましい限り。ただ二人の努力の方向性の違いが今の時代の中で浮き彫りになって面白い。簡単に言うと、政府の役割が拡大する今の潮流では個人や中小企業よりは大企業。また地方よりはNYなどの大都市。そしてマリナーズよりはヤンキースといったピラミッドの頂点にまずは活力が戻る。

話をイチローと松井に戻すならば「反中央」という反骨精神で孤高の努力を続けるイチローもカッコいいが、ヤンキースという特別な組織の中でここまでプレッシャーに耐えた松井の努力が報われたのは、ソレがヤンキースだからという事実が今のトレンドを現わしているのではないか・・。


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