2010年3月2日火曜日

チャングムがいた国

バフェットがCNBCでしゃべっている。その中で日本について「自分の中では日本は常にミステリー(財政赤字と低金利の関係)。そしてこのミステリーをもう考えるのは止めた・・、とまで発言していた。そもそも彼は米国の繁栄と自分の人生の歩調がぴたりと合った人だった。持論では先を見通す力というより、凡人が嵌る周りに影響されて余計な事をする失敗を殆どしなかった。そこが彼の天才たるゆえんである。逆にいえば余計な事をしなければ誰でもがそこそこの金持ちになれた。過去100年の米国とはそういう国だった。

だがバフェットもいつまでも現役ではない。そんな彼に現状に対する意見をすがる米国。まるで黄門様のようだ。そんな中で本日一番面白いニュースは米国上院で「観光省」という観光促進を目的とした政府機関ができるかどうかの話。10人の上院議員が提案したらしい。ならば米国は今苦境のギリシャやイタリアを馬鹿にしてはいけない。隆盛を誇った帝国もやがてはその遺跡の観光で生きる時代が来る。上院が可決したら米国もその宿命を認めると言う事だ。そしてこの老人の話ばかり聞きたがるCNBCとその視聴者の相場関係者は、そろそろ歴史を勉強をする時が来たという事だろう。

さて、そんな中でバンクーバーオリンピックが終わった。真央が銀メダルに終わった事もあり、どこかさびしい。ただ あの「チャングムの誓い」のパワーに圧倒されてから6年、いつかこんな日が来るだろうと思っていた。韓国にスピード種目で底力の差を見せつけられた最後、真央とヨナの対決は現在の日韓勢いを象徴していた。そしてそこにはじっとヨナを見守るお母さんの視線。この視線はこちらでよく見かけるものだ。休日ゴルフレンジに出かけると、娘のゴルフに願いを掛ける同世代の韓国人両親を見かける。彼等は同じ視線を娘に送っている。この視線の意味するものは、親から子へと引き継がれるハングリー精神だろう。そういえば日本でも昔「おしん」というパワフルなドラマがあった。だが私はこのドラマを見ていない。なぜなら消費世代のはしりに生まれた自分には遠い世界だったからだ。

いずれにしても日本選手と韓国の選手との末脚の差は技術云々ではない。日韓の金メダルの数の差は、選手の能力の前に、彼等の親が育った環境が決め手になっているのではないか。石川遼のお父さんの様な情熱家でもないかぎり、我々の世代から金メダリストの子供を輩出する事は困難な時代になったと実感する。石原慎太郎ではないが(昨日彼は日本を銅メダルで大騒ぎするこんなバカな国は無いと発言)、スポーツ力の差は米国か傘下で草食国家に浸りきっている日本の土壌の問題となった。

ところで韓国の北、北朝鮮が不気味だ。過去は誰も北朝鮮の話をしなくなると、金正日が仕掛けてきた。だが最新号のフォーサイトによれば、今北朝鮮を襲っている飢饉はかなり深刻な状態だという。特に失敗に終わった「デノミ」はこれまで飢饉の影響が少なかった所得層まで巻き込んでしまったらしい。

世界が北朝鮮の話をしなくなった頃、実はその政情は最も混沌としているのではないか。万が一今金正日政権が倒れたどうなる。核拡散を防ぐための主導権を握るのは中国か或いは米国か。ここでもそれなりに米中の衝突があるだろう。今はその騒動はいらない。皮肉だが今は金正日に頑張ってもらうしかない。


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