盲目ながら前任のスパイザーの辞任で副知事からNY州知事に昇格したパターンソン氏と、同じNY州の大物下院議員のラグーン氏はともに民主党の黒人政治家。この二人は大金ではない賄賂(パターソンはヤンキースのチケット、ラグーン氏はカリブ旅行)が発覚して政治生命を終えようとしている。肌の色が関係しているか判らないが、彼等は州民の審判を受ける前に選挙で苦戦が予想される党中枢から引導を渡された。
ただ同じ民主党でも前イリノイ州知事のブラゴヤビッチは異常な執念で我々の前に留まっている。保釈中とはいえ、起訴された身でありながらあちこちメディアに出ては自己の正当性と復活を芸能人としてアピールをしている。この様にも民主党の政治家には黒人もいれば白人もいるが、黒人はマイノリティーの悲哀をまだ引きずるケースもある中で白人は老獪なイメージが付きまとう。
これに比べれば共和党の政治家は明快だ。ブッシュにサラペイリン、見るからに単純で融通がきないイメージ。そんな共和党の政治家でも最も哀れなのがブラゴヤビッチの前任の共和党州知事だろう。彼は70歳を超え引退してからその悲哀を味わった。なぜなら引退後に知事になる前の軽犯罪が露見したのだ。彼は交通局長時代に知人から頼まれて複数の運転免許取り消しを免除する便宜を図った。大罪の認識はなかっただろう、謝礼は小額だったが、悪い事にその中の運転手が後日死亡事故を起こしてしまった。そして遡って免許の一件が発覚したのだ。前州知事の彼は70歳半ばで犯罪者として刑務所に収監され、2年が経った現在も恩赦が出ない中で先週イリノイ当局は残された家族への公務員恩給の月額50万円を違法として打ち切った。
犯罪者が罰を受けるのは当然。そして罰に不公平感があるのは世の常だと認識している。だが経済面での救済に不公平感が漂う中、刑事罰までも差があるのは辟易する。そもそも民主党のカラーとは人当たりの良さの下の老獪。例外はカーターぐらいか。日本はクリントン政権でソレを痛いほど経験したが、オバマ政権も終にトヨタ問題を日米の貿易問題へと意図的に拡大しようと画策を始めた。日本は何を突き付けられるのか。まあこれも予想通りだ。
米国政府はGM株の売却では手段を選ばないだろうが、そこに新たに判ったのは同じく政府が優先株を所有するCITIについて。そもそもCITIには学者からは分割案が根強い。だが政権はその前に、またGMより先にこのCITIへの投資を引き上げたい意向だ。それが今日のパンデイット会長の議会証言ではっきりした。ならばCITI株が売れるまではその環境を維持するのか国策になる。相場関係者はソレを前提にすべし。またこの環境でも金融株を推奨する非常識の裏には、その政権の意向に便乗する意味もあるのかもしれない・・。
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