2012年3月30日金曜日

ミクロとマクロの宝くじ

明日の米国のメガミリオン(ロト宝くじ)が、ついに史上最高の500ミリオン(400億円)の大台を超えた。当たりが1枚なら独り占め。もし当たりが出なければ、総額は雪だるま式に増え、あっという間に1ビリオン(800億円)まで行くだろう。

一方米国のメガミリオンにくらべ、日本の宝くじはどこまでも日本的。人々は「ジャンボ」と言う響きに長い行列をつくり、キャリーオーバー(繰越)ができるロトが導入されても、4億円を超えると、自動的にあたりくじを増やされると聞く。ならば、宝くじまで平等を重んじるのが日本の本質である。

そんな中で、HSBC証券が出したレポートが静かな衝撃を呼んでいる。(添付資料)「失われた20年」と、世界中からバカにされた日本の成長率は、PER CAPITA(一人当たり)では、実はどこにも負けていなかった。俄かには信じられないという人もいよう。だがデフレでも人口が減れば可能だ。

問題は、これをどう考えるか。繰り返すが、日本には理想的な社会主義に近いミクロの心地よさがある。これを維持するのか、それとも米国のように社会にスプレッドを求めるのか。まずは自己解析をして方向を決めるべき。もしマクロの米国を真似するなら、早く移民制度を導入し、人口を増やすのが先だ。

ところが、今の日本は、移民は嫌だ、でも米国は追随したい・・そんな矛盾が機能するはずがない・・。