2014年8月1日金曜日

特別号 マネー原理プロから <学習効果と予言の抑止力>









                 



今朝の入りは下落、ユーロ50が今年初めて200日(移動平均)が割れた。米国は、SP ダウ ラッセルは皆50日割れの状態。ナスダックがまだがんばっているが、雇用統計をはさみ、ナスダックも50日が割れると、米株もユーロ50の後を追うだろう・・

そんな中で昨日はVXX30 33 のCALLが大商いになった。(下落警戒)一方で、SPXでは、12月1850PUTを8000枚売り、10月の2050CALL 8000枚、12月の2125CALLを12000枚づつ買う大口商いが入った。(ratio calendar risk reversal stupid)

このポジションは、SPが1850を割れたら大やられ。冒頭のシグナルが出るまでは慌てる必要はないが、ポジションとしては、本当にSTUPIDだと思う・・



<学習効果と予言の抑止力>

さて、ヒンデンブルグ号の墜落は、世界経済が大恐慌から一旦回復したかにみえた1937年。
そこから一気に世界大戦へ世の中は動いた。世界経済は本当は回復していなかったのだろう。

結局当時のセキュラースタグネーションを救ったのは、人命を犠牲にした破壊と創造。アーセナルオブデモクラーシーは全開となり、アメリカによって最も破壊されたドイツと日本は、そのアメリカの援助で、最も経済が発展した産業大国になった。

そして再び4THターニングを迎えた2000年以降、先進国経済の気球船は、2000年と2008年の衝突を経験した。しかし再び危機?と囁かれた2014年は、今のところ、衝突を回避してたようにもみえる。(添付FTから)

テクニカルにはQEでジャブジャブなのが最大の要因。だが中身は、米国社会と世界全体の二極化によるの綱引きが、結果的に金融政策の激変を妨げたことが大きい。

もし貧富の差がなく、マクロが改善したなら、金融緩和は終わっている。なら株は金融相場から業績相場に移行する谷を経験しなければならない。

一方弱者の意見ばかりが強くなると、社会主義的になり、企業業績は傾く。ここは、オバマ政権を共和党が激しくチェックしている。

結果的にどちらも決定打はなく、綱引きの中、金融政策は緩和的中立・・。これが2014年の懸念は越えたと感じる最大の要因だろう。

更に市場では学習効果と予言の抑止力が働いている。グルーバルのGDPが頭打ちでも、企業はファイナンシャルエンジニアリングで業績のお化粧は可能。更に、近年ボラをマネジするツールが発達した。(VXXやVIX先物オプションの売り)

ただし、そんな中で8月は静かにQEは終わりに近づき、地政学上の駆け引きはセカンドフェーズへ入った。

2014年後半の相場は静かにその現実を織り込んでいくが、まずはVIX週足のトレンドライン15を抜けるかどうか。冒頭で紹介した移動平均線の攻防をみて、ボラプレーヤーは判断するだろう。

雇用統計はそのための一材料に過ぎない。抜ければ、株は今年最大の下げになるだろう・・。

 


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