2011年2月12日土曜日

攻撃と防御

ボクシングの井岡選手が7回目の試合で世界チャンピオンになった。知らなかったが、今日本には世界チャンピオンが7人もいるという。我々が「あしたのジョー」を見た時代が70年代。時代は貧困時代の白井義男やファイティング原田から具志堅洋高へと移っていた。ただそのころの日本はまだ豊かさへの挑戦が背景にあった。そして豊かになった時代を象徴するかの様に、バブル前後の日本のボクシングは弱かった。

その後日本のボクシングは、社会の標準からはみ出しそうな個性が活躍した印象だ。そして気がつくと、再びあしたのジョーがブーム。世界チャンピオンも7人も出ていた。まあ昔はWBAとWBCの二組織だったのが今は同じ階級に4人の世界チャンピオンがいる時代。単純に昔と比べる事は出来ない。ただ、ハングリー精神の象徴であるボクシングが強いというのは、やはり日本は貧しくなっているのだろうか。

ところで、日本には「攻撃は防御なり」という言葉がある。だが米国では同じ意味の事を言う場合表現は逆になる。「the best defense is good offence(防御を極めれば攻撃と同じ) 」間違って逆を言う人もいるが、楽観論や前向きさが強調されるこの国で、賢い人は本当は防御を重視している事の表れだろう。

つまり諺とは、その国のスタンダードをあえて逆から突く事で、正常性へ警告を与えているのである。これは相場で言う逆張り。ただソレは自分の立ち位置を知らずして使い分けることはできない・・。



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