2011年4月8日金曜日

5.16事変に向けて( 顧客レターから)

(ファイナル)
厳密言うと、今の米国には3つの政治勢力があると考えたほうがよい。まずは民主党。一方共和党は守旧派と急進派に分けるべきだ。年初から民主党と共和党守旧派はそれぞれの利害一致し政争を避けた。そこに国際情勢の激化が加わり米国は不思議な安定期に入った。それが株式にも好影響をもたらしたが、そうなるとTEA PARTYの出番はない。紙面から彼らが消えたかけた。ところが、4月になり急進派が動き出した。急進派の中心、エリック カンターやポールライアンは40代前半。彼らはギングリッチの大失敗を繰り返したくないベテランの守旧派とは違い、本当に米国の未来を心配している世代だ。

では急進派は何をしたいのか。ソレは財政の縮小である。そのために今二つの脅しをかけている。まずは政府のシャットダウン。次はDEBT CEILINGを引き上げない脅しだ。15年前のシャットダウンを経験したが、不便を感じた記憶はなくソレで相場が大きく動いた記憶もない。ならばコレは起こってもよい。ではDEBT CEILINGはどうか。この脅しはクリントンの時はなかった。当然か。当時米国のDEBT CEILING は$5.5T。今の半分以下だった。

要するに最大のイベントはDEBT CEILINGに対して共和党急進派がどうでるかである。そしてその期日は5月8日。(ガイトナーの5月16日ターゲット)この日までに政権は予算で何らかの妥協をしないと米国債は利払いに支障が出る相場をやらなければならない。そう。あのTARPが最初に否決されたあの時と同じパターンだ。結果妥協が成されるとして、テクニカルデフォルトの脅しが掛けられた債券が急騰するかどうか。そのイメージを今から準備しておくことが重要だろう。この5.16に向けて事前に相場が動き出せば(株が下がる)下のOIL先物はこのレジスタンスで止まる。そしてこれらの動きを見極めた上で4月末のFOMCは決定される・・。

(ランチタイム)
現在OIL先物は$110。ズバリここはこの3年間の相場で最重要ポイント。なぜなら、ここは2008年7月14日に付けた最高値 $143と、その後の安値 $55(2009年2月17日)のフィボナチ61.8だから。つまりここが抜けると、OIL先物は2008年の最高値まで目標がない。そしてその場合、OIL高のダメージと、株高による効果は逆転するだろう。そうなればFEDのQEが続けることは難しい。ならば逆にそうならない様に何か材料を出すかもしれない・・。

(モーニング)
どうやら米政府はあと36時間で一時中断する可能性が高い。週末でおわるかどうかだが、その場合金曜の株にはマイナス。 地震の影響でブレた相場だが、落ち着いたあとででは材料になるだろう。いずれにしても、債券はショートカバーかSTEEPが安全だろう・・。







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