2009年2月12日木曜日

議会証言の感想

本日ワシントンでは大手金融機関のトップが議会証言をした。そこでまず議会証言の意味を確認しておくと、議会証言で偽りの証言してそれが後で発覚した場合はその人の職業プロの人生は終わると考えてよい。よい例が2005年のプロ野球のステロイド疑惑で証言台にたったテハダ選手だ。彼は当時同じ証言台に立たされたホームラン王のマクガイヤーが疑惑に対して肯定も否定もしない沈黙を貫いたのに対し(それは法律で認められている)「自分はやっていない」と証言してしまった。そしてそれが嘘だった事が最近判明した。彼はこれでは彼は今年の開幕戦を迎える事はできないだろう。今はどうやって刑期を減らすか弁護士と相談の日々である。

さてマクガイヤーもそしてあのクレメンスもステロイド疑惑に対して肯定も否定もしない沈黙権でごまかしたが、本日議会に召集された米国の大手金融機関の経営者達も当然入念に質疑応答の準備はしていたはずだ。だがその必要は全くなかった。なぜなら質問する議員の金融に対する素人ぶりは見ていても驚く程。彼らの多くは危機を引き起こした複雑な金融商品についての知識が全く無かった。結果、証言台の攻防は金融機関トップの図々しさというよりも議会の無能ぶりがさらけ出されたつまらないものだった。ただそれでも金融機関のトップ同士では資質の差は十分に出ていた。

CITIのパンデット氏は元々も自分でポジションをとる人らしい態度。面倒くさい説明をしたがらなかった。そしてバンカメのルイス氏は思った通り一番おどおどした答弁だった。そして圧巻はJPのダイモン氏。米国金融は今後は彼中心に動いていく事が明確になる堂々とした答弁だった。恐らくそれぞれの会社の勢力図もこのトップに比例していくだろう・・。


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