2009年6月2日火曜日

GMの社長

GM倒産を伝える日本のニュースでは、「影響は軽微」とする意見と、これほどの規模の米国を代表する企業が倒産した例はなく、その「影響は計り知れない」という二つの意見があった。個人的にはその判断は目先の話か中長期の大局かで異なる。

まずこれでGMは名実ともにGOVERNMENT MORTORSだ。即ち本質的な社長はオバマだ。我々の世代は資本主義がピークを迎える過程では政府が経営に関与した企業はどこも競争力を失った結果を見てきた。よって米国という国家が経営に関与しても自由競争の中でGMが復活する保証はないと見る。

では自由競争を辞めたらどうか。オバマは以前スピーチの中で米国人は米国車に乗ろうと呼び掛けた。その時日本のニュースはこの重大発言を全く取り上げなかった。恐らくはオバマの希望に満ちたスピーチ雰囲気に飲み込まれ、己の戦略まで彼に対する期待で結論を出しているのだろう。だが今の状況は仮にGMが復活するならそれは競争力のある日本車のシェアを非競争原理の中で侵食してからになる。

だとすれば「影響は軽微」など言っているアナリストの観点はこちらのDAYTRADERと同じである。またこのような「非競争社会」がまだまだ健全な競争力を持つ米国企業とそれを支える米国人のマインドに与える影響は計り知れない事を私は確信している。



0 件のコメント: