2009年3月6日金曜日

ダウの終焉。

2004年、ダウ先物を売り向かう事は無駄だと感じた。なぜなら米国のダウ工業30インデックスは常に米国を代表する銘柄を据え、その主役が変化すれば、役割を終えた銘柄は入れ替えられるからだ。だから本来は500銘柄からなるS&Pインデックスに比べ、下がりにくかったのである。そしてその銘柄選定はウォールストリートジャーナル誌が行い、その条件は1)名声2)成長性3)株主数4)業界を代表する指標性であった。またその入れ替えの結果、ダウには「一桁の銘柄はない」というのが永年の常識となっていた。ところが今は30銘柄中5銘柄が一桁である。中でもシテイーグループ バンカメ ジェネラルモータースは倒産価格とみなされ、投信信託などのファンドでは自動的に売らなければならない5ドルを割っている。

実はシティーがこうなる可能性は否定しなかったが、だがここで新たにジェネラルエレクトリックが5ドルの攻防に直面する状況を想定した事は無かった。ご存知の様に同社は1895年から始まったダウ30種インデックスの歴史で、発足から現在までただ一社だけその名をとどめている名門中の名門。米国を代表する企業を一つだけ挙げよと言われれば、それはマイクロソフトでもグーグルでもなく、やはりこの会社だった。その米国の象徴のGE(ジェネラルエレクトリック)が遂に5ドルを割る瞬間がくるかもしれない。ある意味今回の下落でこれほどシンボリック(象徴的)な出来事はない。従ってその日をX DAY とし、その前後でダウ平均の月足上の重要なサポートライン6350の攻防があれば、個人的には一旦のあく抜けを予想する。

ただ最後にダウの歴史から悪い話を一つ。大恐慌の際はダウは1929年の高値381.17から3年後の32年には41.22まで売られている。なんと1/9まで売られたのである。その比率を今回の下落にも適用すると、2年前14000台を付けたダウは1550程度が目安となる。ならば米国をいつまでも追随している日経225も同じ運命だ。日経平均の再安値の可能性が1500だと知れば、日本人はそれはそれで諦めて冬ごもりの準備を始める。だが米国は違う。米国はダウの下値の可能性が1500だと聞けばその方法が合法非合法を問わず絶対に攻撃を仕掛けるだろう・・。


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