2009年3月3日火曜日

魂の試練

予想された事ではあるが、株が下がり続ける事で国民のオバマ政権への不満は徐々に鬱積してきている。そんな中で政府はAIG保険への救済を全体像をベールに包んだまま続けている。単純なサブプラムよりもAIGが抱えるCDSの世界はより世間一般には判りにくい事も一因だろう。だがマスコミはAIGは本当にリーマン以上のシステムリスクを抱えているのか、抱えているならそのカウンターは誰なのかまで政府は公開すべきだといいはじめた。

こちらではAIGの代表的なカウンターとしてよくGSの名前が挙がる。仮にそうなら、給料を制限されるのは困るので救済金は早急に返すと戯けた事を言ったGSは大きな勘違いをしている事になる。思ったよりGSのCQは低いかもしれない・・。

(注)CQとはビルグロスが金融危機発生後に、これからの優秀な人材を図る指数はIQからCQの時代になると言った事に由来する。言うまでもなくCQのCはCOMMON SENSEのCだ。そもそも米国で「コモンセンス」といえば、それは思想家で建国の父の一人、トマースペインが書いた、人間のモラルを訴える事で国民に独立戦争への覚悟を促したパンフレットを指す。そしてそれは「THE AMERICAN CRISIS(アメリカの危機)」というタイトルがついており、また文章の書き出しには"These are the times that try men's souls." (今こそ人間(アメリカ)の魂が試される時だ)である。まさに今の時代そのものである。





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