久しぶりにタイガーを観た。謝罪といえば98年のクリントンの会見が自分が見た中で今も頂点だが、公人である大統領の不倫の謝罪は当然として、出来はともかく公人ではないタイガーが自身で会見を開いた事にこの国は価値を認める。その本質を意識してトヨタの豊田章男社長は公聴会に臨むべきだろう。だがトヨタは企業だ。責任を認め過ぎるのは訴訟国家米国ではリスクが大きすぎる。ならば参考はウォールストリーのトップか。彼等は公聴会で神妙な態度を見せた一方で罪は認めなかった。いずれにしてもトヨタは日本企業。これまでのトヨタの貢献を無視しこの国がどこまでトヨタを虐めるか。来週はっきりするだろう。
それにしてもタイガーもトヨタもゴールドマンも2年前までは誰も追いけない巨象だった。しかし象も倒れる。そんな時代が始まった。ただその倒され方にもいろいろある。そういえば先週はあのプラネットアースの新バージョンが放映された。そこには不可能だと思われたゾウを倒すライオンの群れがいた。真に仁義無き戦いだった。次にアマゾン川へ映像が変わった。そこではピラニアが仲間を襲っていた。数十秒で骨だけになった。ただ殺し合いでもライオンとピラニアは全く違う。ピラニアは川を渡る動物に襲いかかるという獰猛ぶりが有名。だがこれは事実ではない。資料ではピラニアは集団でしか行動せず、一匹一匹は魚の中でも最も臆病な性格と書かれている。その証拠にこの魚は普段は隙を見せた仲間を襲う。そして傷ついた大物が川に嵌ると、最初は警戒しながら誰かが襲いかかると一気に大多数がそれに続く。「ソロモンの指環」のハトとヤギの性質も然り、臆病モノほど集団になると恐ろしい習性の側面である。
米国は「TOO BIG TO FAIL」を見過ごし、間違いを犯したモノを救済する事になった。だが取り残された「TOO SMALL TO MATTER」の人々の怒りは治まらない。彼等は生贄を必要としている。次は誰か。米国は死ぬべきモノが死ななかったゾンビワールドになったが、実はそこにはピラニアもいる。日本企業は心してかからなければならないだろう。
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