それにしても株は薄い。そういえば昨日CNBCのインタビューに答えたルネッサンスファンドのジムサイモン氏は、5月のフラッシュクラッシュの暴落を美しい市場の結果と表現した。あの一件に彼のファンドは無関係だろう。ただ本来は市場においてマイナーな存在でなければならないアルゴリズムが目立ち過ぎるようになった。そして、皆がトレーデイングのシステム開発にやっきだが、彼等が勝ち続けるためには素人参加者が無尽蔵に存在する事が大前提のはず。
一方で、ジムサイモン氏の様なシステムトレードの専門家も含め、CNBCに出てくるファンドマネージャーの殆どが、BUY AND HOLDの時代は終わったと言う。では、これほどBUY AND HOLDの時代は終わったと言われ、それで一般投資家が本当に市場に戻るのだろうか。その意味では今の出来高はお寒い。個人的には政府によって救われた金融市場関係者の奢りをその解説の中に感じる。
そして、ジャブジャブの金融市場で彼等は気付かないかもしれない。今、あまりにもマネーがチープなため、マイクロソフトなどのハイテク企業では、本来無借金でありながら借金を起こして流通株式を出来るだけ償却する計画が進行している。理由は簡単。株を買い戻すための金利負担より、株式の配当の方が重いからだ。
恐らく良い会社ほど同様の潜在的ニーズはあるのだろう。この現象は一時的に個別株の買い材料かもしれない、だが最後は時価総額が消滅する話である。つまりは、我々が無意識の内に、究極的には資本主義の根源としての株式市場の役割は実は既に終わっているかもしれないと言う事。ならば今我々が観ているモノは何だ。
いずれにしても、こんな危ないところにこの国のベービーブーマーが戻る事はない。あるとすれば、その時は市場原理が公式に終わり、国家社会主義経済の一部として衣替えをした後。まあ一部は既にその時代を前提にしているのだろうが・・。
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