2010年9月24日金曜日

米中不可侵条約

本日中国は、日本に対し、希少金属の輸出禁止のカードを切ったと伝えられた。だがそれは米国でワシントンポストの朝刊では否定されていた。しかし否定は日本のメディアよりも米国の方が早く入手しており、つまりは日中間の話も米国経由で入った事を示唆する。

これは温首相がニューヨークに滞在中であることを差し引いても、日本にとっては失礼な話。そしてニューヨークタイムス紙は、中国は米国に軍事交流の再開を申し出たと伝え、一方管総理は温首相との面談を断られたとも伝えた。ここも日本のメデイアが後手に回る展開である。

ところで管総理はオバマとの会談に臨む。鳩山時代から数え日本の首相がオバマと面会したのは3回程度か。だが同時期に胡錦濤とオバマの会談は6回以上に及ぶ。日本はそんな回数を気にする必要はない。だがこれ程まで当事者としての日本を無視した米中のやり取りから日本は何を感じるのだろうか。

そもそも今回は中国は尖閣問題で日本を小突く事で米国を助けた。親中派とされる小沢が代表選で敗れ、目先は日中関係で激変はない。ならば一旦日本を揺さぶり米国をの出方をみる。これは当然の常套手段である。

日本は思惑通り米国に助けを求める。米国はその見返りに日本にアフガンの軍事費の一部負担(これは日本人は全く意識していない)、更に沖縄の負担増、また米国債の買い手として盤石な姿勢を見せる事を要求する。中国にとってそれらは構わない。なぜなら中国が日本から得たいモノと、米国が日本から得たいモノは違う。

言うまでもなく中国が日本から一番欲しいのは技術。そして米国が日本から一番欲しいモノは金である。この様に、米中が裏で結託している間は、アジアの利権で日本は米中から順に脅され小突かれる。そして彼らが対峙するその時まで、日本の部位を徐々に吸収していく。これはポーランドと同じだ。

第二次世界の直前、ソ連とナチスドイツの間で弄ばれたポーランド。ただ、それは弱小だった当時のポーランドの仕方のない運命だった。それに比べ実際は大国の日本。その日本が自分から当時のポーランドと同じ運命を選択しようとしているなら嘆かわしい。

いずれにしても本質は「米中不可侵条約」の始まッたと言う事だろう。第二次世界大戦の前哨は独ソによる東欧の分断支配。ポーランドやルーマニア、更にはフィンランドなどの当事国には秘密のまま、当時英米からは犬猿と見られていた独ソは実は密約を交わしていた。そしてポーランドは完全に分割され、フィンランドは最後までソ連に抵抗したもののバルト隣国はソ連に取り込まれた。

ただソ連に屈しず最後まで独立を貫いたフィンランド。同国にはトーゴーというウオッカがある。この酒は日露戦争の英雄である東郷元帥を称したモノだ。ソレに比べ今の日本はどうだ。ここまで米中に弄ばれても立ち上がらろうとしないのか。

自分の国は自分で守る・・。こんな当たり前の事を言い出せない今の日本の腰ぬけ政治家。こんな連中が集まって経済対策を考えても無駄だ、こんな弱腰では結局市場からもバカにされて終わる。困窮する経済も本当は活路はある。それは簡単、日本がプライドを取り戻した時、自然にデフレスパイラルも終わるだろう・・。






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