2010年9月16日木曜日

YES, SHE CAN・・ 女傑天下

本日ゴールドマンでは3人の女性社員が昇進の不平等を理由に会社を訴えた。ただ一人は既にMDまで昇進している。事実はともかく、トレーダーが集まるツイッターにはどこから手に入れたかもうこの三人の女性の顔写真が掲載された。

確かにやや下品なトレーダーの行い。これで思い出すのは以前在籍した米系大手。ここでも90年代に同様の訴訟が起こり、ちょうど自分が入社した1999年にそれまで平社員だった女性の数十人が一斉にMDに格上げされた。

恐らく、業界のこの風潮が彼女らに行動を起こさせているのだろう。男性の一人として判らなくもないが、ただGSはともかく、この様な事を理由に無理やり昇進させても絶対にうまくいかない。それは誰よりも早くその米系を見限った自分が一番知っている・・。

ところでこのコメントを書いている間に重要なニュースが飛び込んだ。金融機関と共和党の大反対の中、金融改革法案の目玉の一つだった消費者保護観察庁(仮称)のトップにオバマがどうしても据えたかったエリザベスウォーレン女史は、金融担当アドバイザーとして政権に横滑りすることになった。

これはGSを始めとする金融機関全てにとって朗報。なぜなら、ハーバードの教授から、金融危機後にTARPの整合性を判断する調査委員会のトップとして、ポールソンやガイトナー、更にはバーナンケを含め、これまでの米国の金融システムの全てを糾弾していた彼女がこの強大な権力を有する新しい監督官庁のトップになっていれば大変な事態だった。

一方で国家は時に大胆な変化も必要。来る上院選の予備選で、べテランの男性現職下院議員を打ち破ったTEA PARTYの女傑の一人、クリスティーオドネル女史ではないが、ビルクリントンが言った、TEA PARTYの候補者に比べれば、ジョージWブッシュの方がまだましだというこの国の変化を怖いもの見たさで見てみたい気がする。ただ彼等が共和党の代表になっても、あまりに保守的だと独立層の支持は得られない。

そして、サラぺイリン女史ではないだろうが、仮に女傑の誰かが大統領候補なれば、民主党はヒラリーが受けて立つ可能性が出る。因みにタイトルのYES SHE CAN はオバマがいるにもかかわらず、2012年にヒラリーを担ぎ出そうとする民主党の勢力の隠語である・・。




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