2011年1月11日火曜日

ミステリージャパンへの挑戦

テレビ東京の「ガイアの夜明け」を観た。新年の初回、取り上げられたのは日本一の名門旅館の加賀屋だった。日本の温泉を海外へ。この大胆な試みとして同社が選んだ先は台湾。ただ日本特有の「もてなし」の心をいかに現地のスタッフに教えるか。番組はここを追った。そして筆者が一番興味をもったのは、加賀屋ではなく、台湾では日本のように入浴の際にスッポンポンにはならず、水着を着ている事だった。

台湾人は日本人と外見は変わらない。裸になれば尚更だ。ところが日本人と同じ顔の老若男女が水着で温泉につかっている。筆者にはここが不自然に見えた。戦中戦後を通して日本の文化が最も浸透したはずの台湾でも、日本文化のこの部分だけは浸透しなかったのだ。

この日本人の「スッポンポン文化」はザビエルが本部に向けた手紙の中で最初に西洋に紹介されているという。ザビエルはかなり驚いた様だがそれも当前。なぜなら彼は名目上キリスト教の普及のために日本に来ていたわけで、そのキリスト教の古典でもある旧約聖書では、禁断の木の実を食べたアダムとイブが最初に隠したのがお互いの陰部だった。

つまり神との約束を破った人間の弱さの象徴が「性」なら、その弱い部分を隠す心理を持たなかった日本人にザビエルは驚いたに違いない。これではキリスト教が浸透するか、疑問に思っただろう。そして今、ザビエルと同じ疑問に直面しているのがFACEBOOKのマークザッカ―ブルグである。

今日のニューヨークタイムスは、世界に6億人のユーザーを抱え、上場を控えて破竹の勢いで拡大する同社が全く浸透できないのがジャパンである事が紹介されている。同社は2008年に日本にも拠点を構え広告収入拡大を図った。だが現在もFACEBOOKの日本人ユーザーは200万人に届かず、先行するMIXIなどが2000万口座を優に超える中で全く歯が立たない状態だという。そしてその最大の理由はコンテンツの中身ではなく、「日本人は自分を隠す」という根本的な違いからだという。(FACEBOOK関係者)

日本人は自分を隠す?。ザビエルは「隠さない日本人」に当惑したが、FACEBOOKは、本名を使わず、仮名で全てが進む日本のネット社会の異様さに当惑している。それでも同社は日本を避けて通る事は出来ないという。だが筆者はFACEBOOKの日本での普及は疑問だ。なぜなら同社の強みはまず自分が誰であるか明かし、其処からの自己主張でユーザーを引き寄せるネットワークがビジネスの基本らしい。ならばそれは今の日本文化には存在しない価値感だからだ。

そしてそのジャパンミステリーに日本の大企業のCDSを買う事で挑戦しているスコットランド人がいる。その人の名はHUGH HENDRY。ECLECTICA FUNDのファンドマネージャーの彼は、添付した投資家向けのサイトの中で、NIPPON STEELのCDSを邦銀から購入した事が紹介されている。彼によると日本は世界経済の胸部(中枢)に取り残された核爆弾との事。そうだろうか。個人的には彼にはまだジャパンミステリーの本質を知らない未熟者の部分を感じる。

ただこのブログは役所関係者も見ているらしいので敢えて言うが、彼の話が本当なら、日本企業のCDSを邦銀が安い価格で今販売している事になる。まあ西欧の真似しなくてもよいところまで真似ると、場合によっては日本に禍を引き寄せる可能性は否定できない・・。


http://kingworldnews.com/kingworldnews/Broadcast/Entries/2010/9/28_Hugh_Hendry.html




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