2011年7月6日水曜日

49対25の衝撃 破産を好む米国人

ギリシャの話が先週で一旦終わり、今週米国では米国債の発行枠を巡る政治が佳境を迎える。ソレを控え先週CNBCが伝えた調査結果は衝撃だった。CNBCは発行枠が引き上がらずこのまま米国がデフォルトになるのと、枠が引き上がり、結果として国の財政悪化が進むのとどちらが悪いかを一般の米国人に聞きとり調査をした。

結果は49%が共和党の主張する「財政悪化がより悪」だという意見に賛同。25%だけが政権が警告する「市場の大混乱を悪」とした。この結果は衝撃。(参考WEB)。つまり米国民は、選択を迫られればデフォルトを選ぶという事だ。これは政権のスタンスではないが、共和党にゲームのエッジを渡しかねない重大な結果である。

さすが米国はノンリコースや戦略的破産がスキルとして横行する国。これまで日本の金融機関が「そうはいっても」との感覚で日本人の貯金を米国債に振り向けている危険性を何度も警告してきた。それを、FAITH VALUE RISKとしてここでも紹介したが、せめてこのブログの読者だけでも、普通の米国人のこの感覚が意味するところは知っていてほしい。

ただこれまでの米国には国内に横行する徳政令を覆う成長があった。健全な米国債市場はその最後の砦だった。ところが今は成長も国債頼みの本末転倒が続く。だからFEDが買っている。こうなると本質はポンジーの末期症状。それを相対評価の格付けの愚かさと、日本や中国の行き場のない金が米国債の本質を隠してきた。そしてこの本質を隠すために、しばし日本の債務の大きさと成長率の弱さが持ち出された。(その事実はあるが)

だが日本人には借金を返す意思と、常に世界が欲しがるモノを作る魂が残っている。一方消費経済の米国では、アップル等の例外を除けば「反省だけでは明るい未来はない・・」というレーガン主義があるだけではないか。

ところでCNBCはなぜこんな危ない調査結果を紹介したのか。メデイアとしてのジャーナリズムの観点か或いはゲーム化した金融の旗振役としてボラを煽りたいのか。次の政権が共和党だと見切るのはまだ早い。いずれにしても自分がCNBCを観るヘッジファンドならこう考える。

「ならば米国債のデフォルトで儲けられないか?」ヘッジファンドに国家の威信は関係ない。彼らにとっては儲ける事がすべてだ。つまりオバマ政権の警告する市場の大混乱は、実はボラティリティ低下に悩む彼らには絶好のチャンスかもしれないのだ。

いずれにしても、共和党新聞などからは、これまで世界を繁栄に導くために米国が流した血の代償として、次は世界が多少米国の為に犠牲になるのは当然との感覚も感じられる・・。

(参考CNBC 統計)

http://www.cnbc.com/id/43564548


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