2011年7月14日木曜日

国の宝

ESPNの解説は、彼女のことを National Treasure (国の宝)と呼んだ。少し大げさ。正直最初はそう思った。ただその彼女のミスで先取点を取られても、ナデシコは落ち着いていた。直ぐに同点。そのまま迎えたハーフタイム、前回の米国ナショナルチームのキャプテンで今回ESPNで解説を担当した女性は〝米国の決勝の相手はJAPAN”と断言した。(これはこれで見事)そして〝誰もバルセロナのレベルになれない。でも今世界でバルセロナに一番近いのはナデシコJAPAN”と言った・・。確にナデシコはWBCを連覇の野球や上野が活躍したソフトボールとも違う。何が違うのか考えると、結論はキャプテンシーに行きついた。恐らく解説の彼女は、キャプテンとして米国を率いた経験から、体力で劣りながら次々に西欧のアマゾネス軍団を倒すナデシコのキャプテンSAWAを尊敬しているのだろう。そして彼女の価値は実は日本人の自分が一番気づかないのかもしれないと思った・・。

そもそも日本は世界に通じるキャプテンシーを自分で発した経験に乏しい。元々そういうカルチャーではなく、産業界をみても社長が一番目立つ米国とは価値観が異なる。そして良くも悪くもキャプテンシーの欠如の象徴が内閣総理大臣だった。こちらではいまだに中曽根とコイズミしか認知されないが、一方で何があってもレジティマシークライシス(国家統治の正当性)が揺らがないのは日本ぐらいだ。では日本にとってNATIONAL TREASUREとはなんだろう。国策は此処を守る事から始まるはず。一体どれだけの人が日本の宝が何であるかを意識しているのだろう・・。



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