2011年7月27日水曜日

テロリストの理想国家(レター全文)





http://in.reuters.com/article/2011/07/26/idINIndia-58454720110726

週末、ジョージクルーニーの「THE AMERICAN」を観た。ネットで調べると邦題は「ラストターゲット」。ちょうど今公開中らしい。映画としてはまあまあ、三ツ星は妥当だ。主人公の役柄は、人としての弱さが出てきてしまったゴルゴ13を想像すればよい。こんな役にクルーニーはよく合う。そしてこのタイトルには、舞台と登場人物が全て欧州(イタリア)の中で、「アメリカ人とは何か」を浮きだたせる意図があった。重要な役柄の神父が言う。「君はアメリカ人か、歴史の浅いアメリカは歴史から逃れる事が出来る(ESCAPE FROM HISTORY) だが我々は歴史から逃れる事は出来ない・・。」

さて、冒頭に添付したロイターのサイトは、ノルウエーのテロリストが、調書の中で「理想国家はJAPAN」と述べた記事。人口500万のノルウエーの殺人件数はこれまでは年間20件前後。小国とはいえ国民性が穏やかでないとあり得ない数字である。その意味でも彼が日本を理想とした動機は判らないでもない。だが単一民族がモノカルチャーを維持する事で生まれる平和は外からの衝撃に弱い。ならば外が平和でなくなった時、日本はどうするのか。平和的に全滅するより、本来は今のうちからに建設的議論が起こるべきだろう。だが戦争が終わってから、米国をベンチマークにする以外の想像力を失った今の日本からは危機意識は感じられない。そしてナデシコ然り、その時の人気を追うだけのメデイアの幅のなさも悲惨である。 

おそらく、米国というベンチマークが無くなる事でしか日本はソノ必要性に気付かない宿命にある。ソレは米国債を扱うこの仕事から悟った。また戦後世代がモノを決める立場から去るまで、その宿命を変える事は出来ないだろう。ただ、外国との駆け引きでせっかくの歴史を戦略的に使いこなせないのは残念。そんな中、冒頭の記事は今の日本の異様性をより際立たせている・・。


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From: marukano@hotmail.co.jp
Subject: FW: TAKIZAWAレター 3
Date: Tue, 26 Jul 2011 12:30:37 -0700


株は上がる理由が無い中で、先に戻りをやってしまったリズム。この場合は安値圏でノ引けが予想される。尚入札は予想通りDIRECT BIDDERが暗躍。





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From: otakizawa@dttrading.com
Subject: FW: TAKIZAWAレター 2(重要)<S&P社の格付け>
Date: Tue, 26 Jul 2011 08:11:39 -0700


株は20日移動平均で下げ止まっている。この下は50日。50日までは遠いうが、20日割れの下髭?試すとしたら欧州時間の終わり前後か。そして米国時間の午後は、今日に関は株に有利な材料が(米)国内に多い。特に漏れ伝わるS&P社のスタンス「ベイナー案(下院)とリード案(上院)を比べ、リード案ならトリプルAが維持されるかも・・、これはPIMCOのエルアリアンなどにS&Pのチャンバース氏が語ったとされる」が本当なら午後は株は買われる可能性が高い。

ところで、一体どれだけの市場関係者が今の米国政治の様をカブキダンスだと理解しているのか。そもそも米国議会の仕組みもしらずにこの劇を観ても意味はない。そんな事で振り回されるならトランスフォーマーの方がお勧めだ。オバマはリード案支持を表明した。だが事実上リード案が上院を出る可能性はゼロ。なぜなら上院ではフィルバスターがあるため60人の賛成が必要。だが民主党はその60人を固められない。そして中身を観ても、債務削減と引き上げ幅を段階的にする共和党下院案の方が現実的。一方のリード案は削減幅も2.7Tと大きいが、CEILINGの引き上げ幅も2.4Tと大きい。これは2012年以降を見据えて一気に憂いを無くすのが狙い。しかし全く現実的ではない。イラク アフガンからの撤退を前提にした1兆ドルう削減は党則に合致するが、民主党の骨子であるベネフィットの削減は下院の民主党が賛成しないだろう(ナンシーを観れば判る)。おまけに譲ってはいけない金持ちへの増税は段階的にお茶を濁した内容・・

いずれにしてもドラマの終わり方は、議会からは予定時間内に法案は成立せず、上院のマクニールが示唆したオバマの大統領決済という歴史的に異例の処理に向かうはず。その間に利払い優先で政府機能は停止し世論の反応を試す事になる。その際は株は200日を割れる展開を予想。そしてオバマはリード案を前提に、恐らく憲法14条修正条項を使ってDEBTCEILINGを引き上げる・・。

このシナリオが見える中、リード案の米国債にトリプルAを維持するなら、S&P社はやはりトリプルCの会社だった事になる・・。

sys draw buying amid weak data, -1% June new home sales,
and -1 July Richmond Fed mfrg index vs. 3 June, but also slightly higher
59.5 July Conf Bd Consumer Confidence, as some noted market focus --
amid Capitol HIll for this moment on debt/deficit talks -- now turns to
fundamentals and speculation that economy will remain weak. Earlier also
there had been speculation about foreign buying in Tsys this morning

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From: otakizawa@dttrading.com
Subject: TAKIZAWAレター <想定外の惨劇>
Date: Tue, 26 Jul 2011 05:31:10 -0700


http://twitter.com/#!/ErinBurnettCNN/statuses/95653304423546881


ノルウエーには東北大震災に匹敵する想定外の事態。警察官が拳銃を携帯しない国は欧州に3か国ある。知らなかったがまず英国。それに同国とアイスランドだ。常にテロ想定している英国は別として、今回ノルウエーではニュースクルーが武器を持った警官隊よりも先に現場に到着した。ヘリが飛ばず、一時間あまりかかって警察の特殊部隊が来る間、彼らは惨劇を観ているしかなかったという・・。

ところで、冒頭はCNBCのヒロインからこの夏に鳴り物入りでCNNに移ったエリンバーネットのTWITTER。彼女はここでCNBC時代からの知り合い(ニュースソース)がS&P社と繋がっており、S&Pは共和党案ではAAA維持は難しいと言っていると漏らしている。彼女がこれをCNBCで言ったら大変だ。いずれにしても、S&P社はあちこちからプレッシャーをうける。

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