盛んに今の米国債市場はバブルであると言う人がいる(金利が低くなりすぎるほど買われた。即ち、安全志向が強すぎるという意味)。その多くは米国経済の強気派であり、これ以上の金利低下(日本型)は受け入れられないという立場からの発言である。
ただこの意見は楽観が過ぎるというより、時代の変化を理解していないとしか思えない。なぜなら、民間の活力による需要喚起はもはや期待できない。従って金利が低位で安定し、国によるケインズ型の景気対策が可能である事が復活の絶対条件のはずだからだ。
そんな中であのケース・シラー指数のシラー博士(エール大学教授で米国住宅市場研究の第一人者)が久しぶりにCNBCに登場した。彼は住宅バブル崩壊の引き金を引いた?後ろめたさからか、米国の住宅価格は「十分調整された」とのとても「本意」とは思えない発言をしていた。またFEDや財務省の国債とドル札乱発について質問を受けると、米国債の発行額は対GDP比ではまだ大事ではないと言明していた。
確かに対GDP比を持ち出されると日本の方がデフォルト(破産)の確立が高い。しかし米国は債務を自国の資金で賄う力はない(代わりに中国や日本が米国債の買い手)。にもかかわらず、シラー博士の発言や(当然本人は判っているが、今や本当の事を言うのは無理)、一部のエコノミストやファンドマネージャーの米国債バブルへの認識は、米国が謙虚さを取り戻していない証拠であり、またその意思を持たない証明である。この事から、2009年は2008年以上の波乱が待っているだろう・・。
ところで、困窮の時代に面白い話を紹介しよう。以下のWEBで紹介された住宅は1億円以上の価格では高すぎる。しかし、困窮の時代に「頭を使う」という意味では、この家のオーナーの試みは参考になろう。 http://www.fiftydollarhouse.com/index.html
今の住宅市場の現状ではこの家を1.5億円で売ろうとするのは無理だ。だが本来市場でなら5000万円がやっとでも、WEBを通してRAFFLE(くじ引き)のアイデアを導入した事で既に2万人以上が掛け金の5000円をを払っている。今ここでRAFFLE(くじ引き)を断行しても1億円(2万人×5千円)は回収できるわけだ。実は、ピンチは頭を使う好機でもある。
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