2011年5月24日火曜日

ブレるが負け

「鯨の町」太地町のNHK特集を観た。そして「人」はなんと愚かであるかを改めて感てしまった。ただこの場合の「人」とは登場人物ではなく自分のことだ。なぜなら、このブログでも紹介した米国人が造ったドキュメンタリー映画の「コーブ」を観た時、鯨(イルカ)漁が固有文化である事を理解した上で、それでもイルカを殺すのは止めた方がいいと思った。ところが、今回視点を太地町の暮らしの側から演出したNHK特集を観ると、止めるべきはシーシェパードだと感じてしまった・・。

情けない。なんと未熟か。こんな事ではここで相場を語る資格はない。その意味では先週紹介したHBOのTOO BIG TO FAILではいかにポールソン(財務長官)とバーナンケ(FED議長)を英雄扱いしているか興味深い。なぜならポールソンはよほど自分の描き方が気に入ったたらしく、脚本を観て自分を演じるウイリアムハートを別荘に招待して3日間も仲良く過ごしたという。(Wポスト)

そんな中で今日はイタリアの国債の格下げの可能性で株は荒れた。だが格付け機関の格付けなどはミシェランの星よりもあてにならない。あたかもそれが世界共通の真実のごとく評価するが、すべては恣意的な世界だ。そして相場での勝敗はその種の脅しに振らされた方が負けである。参考までに金融危機で有名になったCDS(破産保険)から観た国債の危険度上位を挙げておく。当然ながらここに日本の国債はない。つまり世界の投資家は日本が破産するとは思っていないのだ。

1ギリシャ  /1393 (BPS)
2ベネズエラ /1026
3ポルトガル /663
4アイルランド/662
5アルゼンチン/612
6ウクライナ /450
7レバノン  /350
8ベトナム  /305
9スペイン  /275
10クロアチア /264
11ハンガリー /260
12ルーマニア /228
13ブルガリア /203
14リトアニア /201
15イタリア  /161
16トルコ   /160
17ベルギー  /156
18カザフスタン/151
19イスラエル /147
20ポーランド /140
21ロシア   /136

一方でソブリンリスク(国家リスク)はその国の国民性が重要と考える人にはCDSは意味のない数値。例えば約束を守れなければ切腹した日本然り、同様にその土地に暮らす農耕民族のベトナムが楽天主義のスペインより上にあるのはおかしい。一方数値が高い楽天的南欧諸国(クラブメド)は、カネ余りの中で救済の枠(EU)が崩れない限りラスべガスのオッズの様なもの。更に農耕狩猟のハイブリッドの旧東欧の国民性からは、ジプシーの様なやり逃げリスクを個人的には感じる。

そして究極は米国。米国は昨年の収入が30億円のニコラスケージが20億で購入した投資様住宅の債務残高を戦略的破産を使い逃れられる国。ではこの仕組みが横行する今の米国のリスクは誰が背負っているのか。

結局金融は脅されてブレた方が負け。出来ないなら、同じテーブルで勝負してはならない・・・。



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