2011年5月1日日曜日

情念の威力(ゴシップから) 






辞書によると、情念という言葉は「理性では抑えることのできない」悲・喜・愛・憎・欲などの「強い感情」とある。あっさり系の今の日本にはなじみがないが、バーナンケスピーチが終わり、相場が一山越えた昨日は、流れていてたテレビから数々の情念を感じた。

まずロイヤルウエデイング。こちらのゴシップ記事では花嫁の母は最初から娘に王子をゲットするスキームを授けていたなどとされた。まあ事実だとすれば見事成就。あっぱれである。確かにどこか憮然としたエリザベス女王とは別に、ミドルトン母娘の表情からは、貴族特有の気品というよりは個人的には強い情念を感じた。

一方エリザベス女王も理性では測れない情念を噂されていた。式にはゴードンとブレアの元(前)首相が招待されなかった。彼らの前任のメイジャー氏とサッチャー女史(欠席)が招待された事からすれば変だ。王室関係者はメイジャー氏とサッチャーがサー・レディーの称号持つのに対し、前述の二人はまだナイトの称号を持っていない事をその理由に挙げた。だが英国でそんな説明を信じる人は少ない。

これもゴシップだが、そもそもエリザベス女王は王室に対して異例の注文を付けたブレア氏を毛嫌いしており、そんな女王の心境と、ダイアナ妃が亡くなった際、葬儀までの日程を自分の政治目的のために利用し、またその過程を本にまでしたブレア氏をウイリアム王子は「あの男は自分の結婚式に呼ばない」と決めていたとされる。ならば哀れなのはゴードン氏。彼はブレア氏を式に呼ばない理由の犠牲になったわけだが、これではまるでブレア長期政権の付けを払わされる形で短命で終わった自身の政権の悲哀と同じではないか。

これらのゴシップを信じるなら、そこから感じるのはやはり情念。そして情念の差が成績に出たと思えるのがフィギアスケートの世界選手権だ。オリンピックで宿敵キムヨナに敗れた浅田は今回も元気が無かった。一方優勝したのは安藤。芸術とアスレチズムの中間のこの競技では情念の差は大きかった。

これもゴシップだが、現コーチと恋愛関係にあり、それもあってロシアに拠点を移したとされる安藤と、どう見ても情念の対象にはなりえないコーチばかりつける浅田。昔は出来たトリプルアクセルが出来ず、苦しみながら気丈にインタビューに答える痛々しい浅田。一方でキムヨナを逆転した安藤からは「天城超え」の魔性の力を感じた。

そういえば楽天の選手が「誰かのために戦う人は強い」と言った。安藤もアスレチズムで4回転に挑戦し続けた時代を経て今がある。ならば浅田が復活するために必要なのは女としての情念。つまりその対象者かもしれない・・。


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