一昨日、シカゴのブラックホークスがフィラデルフィアを破り、ざっと50年ぶりに米国アイスホッケーリーグの王者になった。そもそもシカゴのスポーツチームと言えば、マイケルジョーダンが活躍した時代のブルズを除けば、全国的な知名度と人気は野球のカブスとアメフトのベアーズが双璧。それにホワイトソックスが続く。
そんな中でブラックホークスは地味な存在だった。それはそのままこの国におけるアイスホッケーというスポーツの位置づけでもあった。だが今日のパレードに集まったシカゴのファンはなんと200万。これは90年代に2度の3連覇を達成したブルズや、2005年に井口も加わってワールドシリーズを勝ったホワイトソックスのパレードの狂乱を上回る。
米国アイスホッケーリーグの発足時の6チームの一つでありながら、最も長い間優勝から遠ざかっていたホークスの優勝の意味の大きさを実感した。
ところで、実際にワールドカップが始まると、この国でもそれなりに盛り上がりをみせている。ただファンドマネージャーのザッカリーカラベラは、以前米国はサッカーが強くなってほしくないといった。彼の事は以前ここで紹介した。彼はCNBCでFAST MONEYの分析もすれば、歴史番組では米国の大統領史の考察を述べる男だ。そして今は中国の専門家として政府の諮問委員会のメンバーでもある。
ハーバードとオックスフォードで学んだ彼がサッカーを嫌う理由は、ブラジルを除くFIFAランキングの上位国は皆が覇権国家から滑り落ちた国々だからだ(スペイン イタリア オランダ 英国など)。
そういえば1950年のワールドカップで米国が英国に1/0で勝った事をこちらではミラクル オン グラスという(芝生の上の奇跡)。これは80年の冬季五輪で米国のアイスホッケーチームが最強のソ連を破ったミラクル オン アイスになぞってのモノ。だがもし明日米国がワールドカップで英国に勝てば、それは最早ミラクルではない。
最後に金融市場に話を戻すと、米国がソレを意識するのは恐らく地方債の崩壊からだろう。カリフォルニアに代表される州債は、欧州のギリシャ債と同じ意味。いまのところ米国債には中国や日本などの買い手がいる。だがそんなアジア勢も地方債までは手が回らない。一方、このままではカリフォルニアはギリシャと同じ運命。もし米国が国として州を救済する事になれば、それはそのままEUが抱えた弱点を今度は米国が世界に晒す事になる。その時が、ソノ時だろう・・。
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