2010年6月15日火曜日

不良の活かし方

ワールドカップが始まったが、圧倒的なドイツの強さに比べ、韓国が強かったとはいえ、ギリシャのあの戦いぶりはまさに今のEU問題当事国の国民性が出ている思い。そして注目した米英対決にはやはり神様の悪戯があった。そんな中でサッカーにおける日本力はいかほどか。今の経済の勢いがそのまま出るのは避けたいところだったが、どうやら勝利の女神は日本を見捨てなかった様だ。

その日本の試合が終わった直後、米国で中継を独占するESPN(スポーツ専門チャンネル)は THE BIGGEST UPSET SO FAR・・(ここまでの試合で最大の番狂わせ)との表現を遠慮なくしていた。ただサッカーなので当然この結果もある。まあ全盛期のエトーはヨーロッパの最高のレベルでも誰もかなわないチータのスピードと決定力を持っていたが、その足が衰えた事と、そのチータの兄弟にも脚は遅いが粘りが信条のリカオンの群れが纏わりついているような試合だった。

ところで、米国アイスホッケーリーグでシカゴのブラックホークスが優勝を決めた試合で決勝点を入れたのはパトリックケーンという若干21歳の若者だ。彼は高校を卒業して直にプロに転向し、バンクーバー五輪にも選ばれた希少な米国生まれのNHLの有望株である。だがこれまでは素行が悪いという一面もあった。昨年はタクシー料金を踏み倒した不祥事を起こしたが、その際上半身が裸だった事で、満21歳に満たないまま泥酔したのではないかという疑惑までついてしまった。(米国での飲酒は殆どの州で21歳から)。だが今年はレギュラーシーズンに続いてプレーオフでも活躍。なによりも自分がゴールを取る。と言うややスタンドプレー気味の勢いがあった。

あのルーニーもロナウドも生意気だったと記憶しているが、勝負事では真面目さだけの組織では勝てない事もある。本田の技術はまだその域ではないにせよ、今日のジャパンには生意気な彼の良さを活かす巡り合わせの妙を感じた。

ところで先週こちらでは20世紀を代表する米国人の一人が99歳の生涯を終えた。米国のスポーツ界は広い。ただその人ほどプロ/アマ、また種目を超えて尊敬された人は他に知らない。彼の名はジョンウッデン(John wooden)。当時から頂点として強豪がひしめいた大学バスケットボールリーグで12年で10回UCLAを全米チャンピオンに導いた伝説の指導者だ。そして彼を有名にしたのは、その実績もさる事ながら日頃から人間としてのあり方を学生に説く姿勢である。これまで彼の残した格言はスポーツの分野を超えて米国では親しまれきたという。だが今の金融界では彼の教えを知る人は少なくなったのではないか。

実は数年前も一度紹介したが、そこで相場に使える彼の格言の一部を改めて紹介する。

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Failing to prepare is preparing to fail. (準備を怠る事は、失敗への準備をしている事だ)

Flexibility is the key to stability. (柔軟性は安定性への最も重要な条件である)

Be quick, but don't hurry (ゆっくりいそげ)                    

Wikipediaから




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