2010年6月22日火曜日

スモールな人々

週末は日本中がオランダ戦に熱中し、そして米国ではUSオープンで石川が世界のトップスリーの中で頑張った。だが気が付いてみたら勝ったのは宮里だった・・。もう少し注目してやってほしい快挙。やはり日本人が個人として世界に通用するのは女性の方が先か。

ところで、そんな中で米国のメディアが注目したのはヨットレースだ。ただこのヨットレース、米国人は無関係。実はこのヨットレースにはBPのヘイワード会長が出場していたのだ。危機の最中にヨットレース楽しむ会長に、米国人は怒りを新たにしている。

そしてそのBPと対決しているのがオバマ。最新のエコノミストの表紙もオバマ対BPである。ところがそのオバマへの批判も鳴りやまない。共和党の一部はヘイワード会長がヨットレースなら、オバマは今週末にゴルフをしていたと批判している。

言うまでもなくオバマ批判の最大の要因は能弁するぎる彼のスピーチ。重大なスピーチでしか使わない大統領執務室からのあの危機対応のスピーチも、多くの人には返って空ぞらしく聞こえてしまった。

そしてBP関係者が「我々はSMALL PEOPLE(小さい人)の事もちゃんと考えている」と発言した事も波紋を呼んでいる。このSMALL PEOPLEと言う表現は、今この米国に渦巻く不満を解説するのに都合いい材料である。

英国や日本の様な金融か大企業中心社会では、個人事業主はスモール以外の何物でもない。だがこの国にはきちんと税金を払いながらそのスモールビジネスで米国経済を支えていると自負する人が大勢いる。彼らからすれば、TOO BIG TO FAILの大企業を救済し、また税金を払わない都市部の貧困層を擁護するオバマ政権と民主党は元々敵だ。

そして今回、オバマ政権はこの国家的悲劇を英国の大企業と取引する事で、政治的に利用していると映っているのである。まあ感情論だが人間社会は感情が支配している。この問題は簡単には済まない。



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