2010年12月10日金曜日

白物家電の不思議

先週家の洗濯機が壊れた。そこで新品を買うかそれとも修理するか、1週間かけて考える提案をした。結論はその後に出すとして、その間は洗濯物は手洗いである。同意しない妻をなだめつつ、自分の洗濯は自分でする事は、高校生になるまで利便性を当前として育った子供の教育上必須であると説得した。しかしその一方で昨年の乾燥機に続き簡単に故障するMADE IN USAに怒りを覚えた。そこで改めてこちらのブランドをチェックすすると、冷蔵庫や洗濯機といったいわゆる白物家電はSEARSでもBEST BUYでも買えるが、その殆どがMADE IN USA ブランドである。残念ながら日本ブランドはゼロ。そして韓国ブランドも目にする事は殆ど無い。結果的に我が家のキッチンはGE商品、そして洗濯機と乾燥機はMAYTAGだが、どれも5年で壊れた・・。

そもそもなぜこの分野に日本のブランドが進出しないのか不思議。もしかしたらGEという国策企業が耐久消費財を作っている分野では、長持ちする日本のブランドは参入出来ないのではないかという疑念が生まれた。そして金融大国米国の技術力の弱さがまざまざと証明されたのがその金融での話。QEを断行しているFEDは実際は銀行に直接クレジット枠を与え、世間が象徴的に批判する紙幣のプリントはしていない。だが紙幣には寿命があり、来年から新しい100ドル札が順次導入される事になっていた。ところが、日本では20年前に導入された偽造防止様の特殊な色付けを何重にも施す機械がこの国はなかった。FEDが使った印刷マシーンはその要求に応えられず、紙幣が途中で折れ曲がってしまい、来年早々に市場に出す予定で印刷した分が全て不良品になったのである。

つまり架空の過剰流動性で金融市場を浮上させたはいいが、そんな安易な方法でしか経済を活性化できない米国の技術の劣化は実際にマネーをプリントする段階になって障害を齎している。笑い話の様な顛末。だが、物は造るモノではなく消費するモノ。米国は世界経済発展の為にモノを大切してはいけない構造にあまりにも長く置かれ過ぎたのかもしれない。自分の下着を洗濯する羽目になった子供には、何とかその事は教えたい・・。




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