2011年3月21日月曜日

月の怒り (顧客レターから)






週末チャンピオンズリーグの2回戦の残りを観た。レアルマドリッド、チェルシー インテルが勝ち進んだ2回戦の残り試合はすべて日本語で「私たちは日本と共にある」というメッセージが冒頭で紹介された。インテルには長友がいる。だがレアルやチェルシーに日本人はいない。この欧州人の対応に、日本人としてありがたいと思う一方、今回の大災害が日本という先進国で起こった意味を知った。

失われた人命ならスマトラ沖地震やハイチの方が甚大だ。だがあの災害でこんな「演出」はなかったように思う。米国で同じ気持ちを感じたのが昨日の「60ミニッツ」。CBSはテキサス出身の臨時英語教師の米国人が「松島」で津波に巻き込まれた状況をリポートした。小学校で授業中に被災した彼は、津波に巻き込まれながらも子供数人を抱え耐えたという。彼もヒーローだった。しかし助けられなかった子供も多く、番組は、毛布にくるまれながらも無残に手足を出し体育館に無造作に並べられた子供たちの遺体を写した。(この描写は日本の報道にはない)。そして、リポーターとして派遣された番組のアンカーは、先進国の日本で、子供の遺体が瓦礫のように置き去りされたまま何もできない状況に事の重大さを訴えていた。

そして上の写真は上から順にオランダ、チリ、ワシントンで撮影されたスーパームーン。この月と今回の震災の関係はいずれ科学者が解明するだろう。ただ考えてみると、人類は太陽を崇めることはしてきたが、地球よりも小さく、属国のような月には十分な敬意を払ってこなかったのかもしれない。だが所詮人間など小さい。人間におごりがある限り、宇宙の原理は人間を戒める。そしてその手段は「水」だ。今回大震災で水の恐ろしさと力を知った。人は水の前に無力、だがその水が放射能から人を守る。これで判った。なぜ創世記で神は洪水という手段を使ったのか。水は人間が宇宙の原理を感じる最たるもの。そして今マネーは静かに水に向かっている。

ところで、今日の金融市場は再びリスクオントレード。ただこの時間帯米国内の要因は関係ない。その米国の株の買い材料はAT&TのM&AとCITIの配当復活。一方悪材料は中古住宅が控えている。そんな中で朝のCNBCではバフェットが日本行きを辞めた事を紹介していた。もともと投資しているタンガロイ社を訪問する予定だったらしいが、日本側から遠慮してほしいと言われたらしい。そのバフェットは今日は韓国の大統領と会談、存在力を誇示していた。どうでもよいが、民間人はともかく日本の政府要人が寄付をするでもないバフェットに頭を下げるのは辞めてほしい。今の日本に必要なのは彼ではない。






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