2011年3月23日水曜日

水の時代 欠陥を求める歴史的欠陥




以前紹介したこちらの人気番組「PAWN STAR」。直近の放送で持ち込まれた商品は、1ドル札の不良品だった。古いモノではない。印刷の途中で折れ曲がり、その上を活版が通った稀なケースというだけの商品。ただその希少性から鑑定士の判断は市場価格で1000~1500ドル。番組の主人公でラスベガスの質屋の店主のリックはソレを750ドルで買い取った。一方別に持ち込まれたのが今は流通していない500ドル札と1000ドル札。これらは1934年の恐慌の際にFEDが刷ったモノだ。ともに1969年にリコールされた。こリックはこれも(500ドル札)1000ドル(1000ドル札)5000ドルで買い取った。

そういえば少し前、出回る予定だった新100ドル札が印刷機の不備で大量の不良品を出した。どうやら今は欠陥でも希少なら価値をもつ。つまりイレギュラーが価値だ。ではこれらはどんな価値があるのだろう。

ところで、リックの取引は今のペーパーマネーの本質を表している。まず切手でもなく、骨董美術として価値を持たない不良品が額面の750倍で取引された事。そして1934年という年に集中してこの様な大きな額のお札が発行された事が重要だ。この年には流通紙幣として5000・10000ドルまで発行され、またゴールドとの交換を目的に100・1000・10000・100000ドルの高額札が発行された。

高額札はFEDが設立される前にも財務省が発行しているが、1934年はバーナンケによって批判されるFEDの失敗(流動性の枯渇)の大転換が始まった年だ。また前年の1933年には大恐慌を受けて様々な金融法が施行された。つまり環境が今と酷似している。そしてFEDは生みの親のウイルソン大統領を最高額札の100000ドル札の顔にしたのも興味深い。また最も重要な事としてルーズベルトは金本位制を停止し、国内では個人が大量のゴールド持つ事を禁止した。その交換のためにここまで高額な交換証が必要になったのである。

こう考えると、バーナンケが批判する当時のFEDは、国内を犠牲にしても基軸通貨としての価値が確立する前のドルを守ったとも言える。言い換えるとあの苦しみがあって米国は強くなった。逆にバーナンケはドルが基軸になった恩恵をUNWIND(巻き戻し)しているだけではないのか。ならばどこかで再び金への回帰が必然。だが金本位制停止の手段はもうない。一方ペーパーマネーは平時の相対価値のゲームのチップとしての有効性は証明された。だがカオスにおいてはただの紙だ。過去の人間はその危険をいつも感じていた。ところが平和が続き、世界が発展し、カオスが遠くなるとFEDにもバーナンケの様な議長が現れた。先進国で金融経済が中心となり、危機後に世界は彼を褒め称えたが、人間の普遍の歴史からすると、実は現代は緩慢な平和の後に訪れるイレギュラー(欠陥)を求める歴史のイレギュラー(欠陥)の瞬間ではないだろうか。

そしてそのUNWINDとしてのバイタル(必須)なモノへ回帰が始まる中、もっとも重要な水が危ない。その警告はなぜかまた日本で始まった。日本は台風も来るが豊かな水が強みだと考えてきた。ところがこれも人類の産物である放射能がその強みさえ無にする事が判った。どこまでも日本を虐める神。そしてマネーは水面下で水に絡む利権に向かう話がある。ただ水さえ手に入らなくなったら資本主義も終わるはず。よってそんな話にうろたえても意味はない・・。






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